村の生活①

私はかなり長い間、学生だったんです。

もう学生生活もここら辺りで終わりにしようと思っていた頃、長野県の木曽郡に住んでいました。

そこで学んだのは、日本人と自然の愛あるかかわり。

 

同じころバリに数回目の旅行に来た時、もっと強烈なそれをウブドで感じたんです。

バリ人と自然との愛あるかかわり。

 

 

日本人のお客様は男女問わず虫がダメな方が多いんです。自然は大好きだとしても。

日本の家の機密性が高いことや、便利な殺虫剤などの恩恵を受けた世代。

自分もそうでしたから、虫がダメになる気持ちもわかります。

直接クレームになったことはないですが、虫と出会ってパニック、そういう場面はありました。

 

 

バリの場合は、家に機密性はないし、もとジャングルだったところに勝手に人間が家を建てたんだから、しかも動物や昆虫たちはやたら元気で(バリ人のお供えを食べているから!?)。

でも闘う対象ではないんです。

 

 

ゴキブリ、これはもちろんお部屋にいたらいやですよね。

うちの周辺のゴキブリは日本と違って家の中に住みついているわけではありません。

ふだんは鬱蒼とした藪の中にいるんだと思います。

それが、雨など降った後に乾いた場所を求めて部屋へ侵入します。

うちにもたまーに現れます。でも常日頃から部屋にいるわけではありません。

私は動じなくなりましたが、とはいえ、素手ではつかみませんが、手早く退治できます。

 

 

雨季といえばラロン(ドゥダル)。

夜に一時的に発生して電灯に集まり、羽根を落として死ぬ白アリの一種です。

羽根もあるし大きいので、アリだとわからないかもしれません。

大発生に遭遇したら、知らない人にとっては忘れられない経験になるでしょう。

対処の仕方があるんですが、初めてだと戸惑いますよね。

この白アリが出たら電灯を消す、それだけなんです。暗い中で1時間ほど待つだけ。

外の電灯にたかっているラロンがいなくなったら、また電灯をつければいいんです。

それだけで不快な思いをしなくて済みます。

私にとっては不快害虫というよりも、羽根の掃除がふわふわ飛ぶから大変だなーぐらいの虫でしかありません。

 

 

チチャ(ヤモリ)も、バリの建築は隙間だらけなので、家の中にも侵入します。

これはもう、ダメならバリに来ない方が良いのでは!?と思いますねー。

お顔がカワイイと思えれば、もう問題ないです。

扉を開けると上から落ちてきたり、隙間にはさまって死んでいたりする、間が抜けたところのある生き物です。動きが今一つ素早くありません。

どこにでもいるので、お部屋に1人でいたとしても、あなたは1人ではありません。

チチャがあなたと共にいてくれていることでしょう!?

 

 

放し飼いの飼い犬、猫、鶏、あひる、豚、アリ、トカゲ、カエル、トッケ―、グリーン・イグアナ?、リスやネズミ、コウモリ、

たくさんの生き物が共存しているバリの村です。

 

どの生き物も最初とんでもないお邪魔虫に感じるかもしれませんが、放っておける、尊重できるようになればあなたもバリ人の仲間入り!?

 

ここでは自然はお友達です。

私はバリのパワーあふれる豊富な自然が、お客様にもきっと何かを気付かせてくれると思っています。